その名は“Tantan”、海を隔てた大陸の中国からやってきたアプリだそうだ。
「タンタン」と言われると、ぼくはつい、ベルギーの漫画を思い浮かべてしまうが、このアプリはそんなかわいいものではなく、男女の出会いを応援してくれる、基本無料のありがたいツールである。
ぼくもまだ使い始めて日が浅く、女の子と実際に遊ぶところまでは辿り着いていないのだが、ここまでの使用感などをまとめてレポートしていきたい。
これはTinderなのか? |
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Tantanを最初にダウンロードして、起動させてみた瞬間、「あれっ、これTinderじゃないの?」と思った。
現在地を基準に距離と年齢で検索候補を設定する仕組み、相手のプロフィールは簡単にしかわからないところ、そして相手からのアプローチがお知らせされず、双方が気に入った場合のみ通知が来る流れ、どこを取ってもTinderそのものだ。
さすがは中国、こんなところまで丸ごと真似てしまうとは、恐るべし、である。
基本的な機能は無料。相手に「超お気に入り」を送ったり、無制限にスワイプするためには、月額課金が必要。こんなところもTinderと全く同じ。今のところ、根気強くスワイプし続ける覚悟さえあれば、課金せずに十分使えると思っている。
どんな人が集まっているのか? |
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さて、使い始めて数日。不思議なことだが、Tinderよりマッチする確率は高いと思った。ユーザーは決して多くない(たぶん中国には多いんだろうけど)ことを考慮すると、マッチングアプリの中では効率が良い部類。
言うまでもなく、マッチする相手はほとんどが外国人。日本人ユーザーは、少なくとも女性に限っては、とても少ない。そして、外国人は中国の女の子ばかりではなく、フィリピンやインドネシアもけっこういる。
どうやら日本旅行中にわりと近くにいてマッチしたということらしく、会話が始まった時点では、もう帰国後。数千キロの距離を隔てて、そう簡単に会おうと言える状況でもないが、マッチが増えるのは楽しい。ただ、なぜ検索範囲内にいた瞬間にマッチが成立せず、帰国後の忘れた頃にお知らせが来るのか、そのあたりの不自然さはある。
年齢的には、二十代半ばから三十代の女性が多いような印象を受けた。十代など、若い層はあんまりいない。また、関東在住の東南アジア系の二十代女子は、日本に出稼ぎに来ている(フィリピンパブで働いている)とか、こっちにいる親戚を頼ってしばらく居候するつもりだとか、何やら訳ありそうな感じのする人が多く、どう遊びに誘っていいものか悩む。
細かい作り込みはいまいち? |
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毎日数件はマッチする中で、これはと思う相手とのメッセージを重ねているが、不思議なことに、中国の奥地からアクセスしている女性が一定数おり、日本に来たことは一度もないのだと言う。
どうもこのTantanというアプリ、こちらの設定をきちんと反映してくれていない節がある。距離の設定は1km以内から100km超まで自由に決められ、周囲にユーザーが少ない場合は範囲を自動的に拡大するのも可能。ぼくはあまり遠方の人とマッチしても会いにくくて意味がないと思い、それを狭く絞っているのだが、それを遥かに超えた遠くの国の人とマッチしてしまう。何らかアプリの不具合があるのだろう。
所詮は無料の中華製アプリ、そのあたりの作り込みについては、あまり目くじらを立てず、気楽に使っていきたい。
その他に気になることなど |
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Tinderで女の子と話が盛り上がった経験のある方なら、LINEに移行することの必要性は十分感じていることだろう。Tantanも同様で、決して使い勝手が良くないアプリ故、早期に別のメッセージ手段に移動するのは大事。ただし、ユーザーは中国人が中心なので、LINEはびっくりするくらい普及していない。ほぼ確実にWeChatを打診される。また、東南アジア系だと、FacebookのメッセンジャーやInstagramのDMに流れる可能性もある。いずれにせよ、LINEはあまり使えない、という点は押さえておきたい。
そうやって、どうにかメッセージが盛り上がってきた相手の中に、業者はあまりいないと思われるが、過去に、オンラインカジノをしつこく誘ってくる謎の中国美女はいた。そのときは、やんわり断り、そのまま徐々に距離を取って自然消滅した。果たして、何らかの詐欺的な目的を持った人だったのかどうか。
FacebookなどのSNSを使った本人認証の仕組みもなく、悪い奴が混じっている可能性は排除できないので、少しでもおかしいと思ったら、すぐに撤退するのが賢明だろう。
ぼくも、早く実際に女の子と会って遊べるよう、引き続きTantanの研究に勤しんでいくつもりだ。結果が出たら、また報告する。
これを読んだあなたも、Tantanを使ってみて感じたことなどあれば、ぜひお寄せいただきたい。