2021年、まだ北の大地には雪が舞う頃、緊急事態宣言の合間を縫って、札幌に行ってきました。北海道の食べ物を目当てに、特に女の子と遊ぶ予定もなく訪れたので、夜はわりと暇だったのですが、そこで相席ラウンジをはしごしたレポートを書いてみます。
なお、例によって、この記事はどの店舗からの依頼も頂いておらず、ポケットマネーで訪問したことを先にお知らせしておきます。
相席ラウンジについて
相席ラウンジについては、主に歌舞伎町の「Oriental Lounge EVE」を訪れ、何度か記事にもしているので、改めての説明は不要でしょう。過去の記事をご紹介しておきます。よければ読んでやってください。
特に最後の「EVEに行ってはいけない5の理由」では、歌舞伎町のお店に集う女性がちょっとどころじゃなくひどかった話なども書いているわけですが、果たして地方ではどんな雰囲気だったのでしょうか。
札幌の相席ラウンジ情報
相席ラウンジの代表格と言えば、日本で最も店舗数の多い「Oriental Lounge EVE」です。
札幌はすすきの交差点からほど近いビルの中に広い店舗があり、観光客も、ひとしきり飲んだ後の地元の人でも寄りやすい立地。
ORIENTAL LOUNGE EVE SAPPORO
札幌市中央区南4条西3丁目グリーンビルNO.1-8階
営業時間 18:00~翌6:00 / 年中無休
よくある大型雑居ビルといった雰囲気の建物に入り、エレベーターで8階へ。このとき、ほかの階の利用客もいるので、うっかり手前で降りないように。注意点はそのくらい。
ちなみに、札幌の店名は「EVE」ですが、地方によって同じ「Oriental Lounge」でも名前が違うことがあるので、東京から行く人は注意してください。もしかすると話が通じなくなってしまうかもしれないです。
さて、札幌にはもうひとつ、名の知れた相席ラウンジのチェーンがあります。それは「JIS」。「Oriental Lounge」からもほど近い、すすきの界隈に店舗を構えています。
相席BAR JIS札幌
北海道札幌市中央区南5条西5丁目13-1 ASIL札幌 B1F
営業時間 18:00~翌6:00 / 年中無休
※年末年始等は休業の場合があります
こちらはビルの地下にありますが、特に暗い雰囲気でもなく、建物に入って立派なエスカレーターを下りると、開放的なエントランス。女性客がたくさん順番待ちしているのを脇目に受付をするのは、ちょっと緊張する。そのくらい明るくて、「Oriental Lounge」とは対照的です。
訪問レポート
まだ地面には雪が残る平日の夜、大通からすすきのの間をひとりぶらぶらして、いい感じに酔っぱらってきた23時頃、恐る恐る「Oriental Lounge」に入店してみます。
その1 深夜のOriental Lounge
平日の深夜ということで、お客さんは少ないだろうと思っていましたが、予想通り。受付の店員さんから質問が。
おひとりの女性はいらっしゃらないんですが、おふたりと相席されますか?
とりあえずひとりで様子見て考えてもいいですか?
では、カウンターの席にご案内しますね。
というやり取りを経て、お酒を作る男性店員さんを眺めるカウンター席へ。
ここで1時間ほどゆっくり飲みましたが、単独女性は訪れず、ただレモンサワーで寛いだだけで終了しました。
おひとりの女性は、もうちょっと早い時間ならいらっしゃると思います。
今日も20時くらいにはいたので。
わかりました。明日は早く来ます。
翌日の再訪が決定。いいんです、どうせ暇ですから。
このまま「JIS」に行こうかな、とも思いましたが、あっちには単独女性がいる予感もせず、初日は終了です。
翌日は、いきなり相席というのも芸がないと思い、前日から引き続き、すすきの界隈を何軒かはしご。
こちら、その名も「モツの朝立ち」という素敵なお店は、大人の事情で言ってはいけない肉が出てくるところ。お酒も夜に元気が出そうなものばかり。
よく見ると奥の中央に立っている置物、何に見えます? たぶん、皆さんの想像通りのあれです。味は確かなので、ぜひお立ち寄りください。
その2 早い時間のOriental Lounge
前日の反省を活かし、金曜の夜20時頃に再び「Oriental Lounge」へやってきました。
ここでひとつ、北海道では、金曜は必ずしも週末扱いではありません。札幌こそ、東京の企業が進出していて完全週休2日制の会社も少なくありませんが、地元の中小企業は未だ、土曜は昼まで、または夕方早い時間まで働くのが一般的。北海道の田舎に行って確実に土曜日休むのは公務員くらい、なんて話もあります。よって、金曜の「Oriental Lounge」は、東京とは違った混み方になり、むしろ普通の平日に近いのではないかと思われます(観光客が少ない時期は特に)。
気合いを入れて入店。
女性のおひとり様いらっしゃいますので、ご案内しますね。
お願いします。
すみません、二十代の女性の方がもうお帰りになるということなので、三十代の方とご相席でもいいですか?
若い女性じゃないと嫌だという男性客がいるんでしょうね。わざわざ確認してくれました。
ぼくは特にこだわりなく、と言うよりは、三十代でひとりでここに来る女性の心理も気になったので、快諾です。
こんばんわ~。飲んでますか?
飲んでますよ~。
よろしくお願いします。
ちょっとびっくりしたんですが、どう考えても制服と思われる格好で来てる方でした。普通、着替えませんかね。
これが札幌というものなのかと思いながら、いろいろお喋り。結果、お店のこともいろいろわかってきました。
ひとりで飲むなら、お金もかからないし、内装もきれいだし、変な酔っ払いに絡まれないし、こういうお店の方がいいんですかね。ちなみに、職場の制服でそのまま飲みに来ているという、なかなか不思議な人でした(会社の人が偶然来たらどうするんだ)。
などと話していると、聞き捨てならない情報が。
この前、JISに行ったら、断られちゃって。
あー、女の子多いもんね。満席だった?
かなぁ。でも、三十代のひとり客は要らないってことだったのかも。
この日の「Oriental Lounge」は、ほかのひとりの女性客はおらず、ふたり組ならいるのかというとそれほどでもなく、寂しい客入りでしたが、「JIS」はそんなに賑わっているのか。これは行って検証しなければなるまい。
ということで、滞在は正味30分か40分ほどでしょうか。精算して、次に向かったのでした。
その3 満を持してJIS
「JIS」はすすきのの真新しい(と思われる)ビルの地下にありますが、地上階に飲食店が入り、上の方はホテルという複合ビル。「JIS」のお客さんだけではなく、多くの人で賑わっています。
これは昼間の風景なので、あまり雰囲気伝わらないかもしれませんが、きれいなビルだということはわかるでしょう。雑居ビル感ある「Oriental Lounge」に差をつけています。
エスカレーターを降りるとすぐに受付。この時点で女性客は既に満席状態らしく、順番待ちがずらっと並んでいるのにびっくり。一方で、男性は余裕で入れます。
ひとりなんですけど、いけますか?
もちろんです! カウンターにおひとりの女性がいらっしゃるので、すぐにご案内しますね。
本音を言えば、「JIS」は初めてなので、少しひとりで雰囲気を味わいたかったのですが、最初から相席を拒否することはできず(たぶん)、すぐに女性とトークに入りました。
先ほど、三十代女性が「JIS」入店を断られた話をしましたが、なるほど、今回のお相手ずっと若い方でした。こういう人が、「JIS」の主要なお客さんなんでしょう。
初めて?
前にともだちに連れてこられたことがあって。
今日は、そのともだちとじゃなくて、ひとりで来たんだ?
ですね。さっきまでともだちと遊んでたんですけど、ちょっと飲みたいなって思って。
頑張って連れ出そう、という気分でもなく。女の子がかわいくなかったとかではなく、「JIS」ってずいぶん明るいんですよね。天井が高くて賑やかで、どうも落ち着いた雰囲気で親密になるという感じではありませんでした。
就職のこととかいろいろ話し、ぼくは早々に退散。女の子は「ほかの人と相席したかったら、いつでも言ってください」と気を遣ってくれたけど、カウンターにもうひとり見えたひとりの女性客が、あまり好みの雰囲気ではなく。しかも、さっきまで話してた人の近くで、別の人と相席するって、ちょっと気まずいじゃないですか。
「Oriental Lounge」は、空いていたからなのか、女性はひとりでもソファー席に通されていて、そのあたりの心配はなかったのですが。ま、話のタネに潜入してみた、という程度であれば、若い子ひとりとお話して、十分満足です。
どっちの方がよかったか
ということで、両方回りまして、比較してみたいと思います。
料金
費用は両者横並びです。男性が入店した場合にかかるのは、
どちらも変わりません。「JIS」はチャージが必ずかかる点がちょっと違う程度でしょうか。
ただ、ぼくの経験上、「Oriental Lounge」は、自分の時計を見て「そんなに長居してないんだけどな?」と思うような微妙に高いお会計のときがあり(実は今回も)、席替え時など店員さんに待たされる時間も長く(これも相席の時間にカウントされているはず)、いまいち信用していません。「JIS」がどうなのかは、初回なのでまだわかりませんが。
よって、この点では引き分けだと思います。料金に対する飲み放題メニューの充実度なども、そこまで変わらなかったような。「Oriental Lounge」の方が季節メニュー的なものを全面に打ち出していて、ちょっと気になるものが多かった印象はあります。
雰囲気
これはもう行っていただかないとわからないのですが、「Oriental Lounge」は照明を落とし気味で落ち着いた大人の雰囲気。一方「JIS」は明るく開放的で賑やかな印象。どちらがいいかは、好みの問題です。個人的には、「Oriental Lounge」の空気感が落ち着くお年頃ではありますが、「JIS」が若い女性の好みに寄せているのだとすれば、若くてかわいい女の子と楽しく飲みたい方には「JIS」がおすすめということになります。
なお、そんな雰囲気を反映してか、「JIS」の店員さんの方が明るく元気で、好印象。「Oriental Lounge」は、店舗の広さのわりにスタッフが足りていないのか、呼んでもなかなか来てくれなかったり、ちょっと疲れた感じだったり、ということもありました。
客層
上にも書いた通り、「JIS」の方が女性客が若めです。男性客の傾向にさほどの違いは感じませんでしたが、どちらかと言うと「Oriental Lounge」はスーツ着てる人が目立ったかもしれません。「JIS」は、学生ほど若くはないけど、二十代の飲食関係とか美容師みたいな感じの男性が多かったような。ま、聞いて回ったわけじゃないですけど。
「JIS」は、あれだけ賑わっているところにひとりで行くっていうのは気が引けるという女性もいるのではないかという気がします。「Oriental Lounge」は、ひとりでも大歓迎っぽいし、薄暗いから目立たないというのもあり。そう考えると、ひとりで行くなら、相席しなくても静かに飲める「Oriental Lounge」、複数人で楽しく過ごしたいなら「JIS」という使い分けもできるのではないでしょうか。
なお、「JIS」は札幌のほか、大宮、梅田、難波、松山、福岡、熊本に店舗があり、松山以外は「Oriental Lounge」と競合しているので、はしごしてみるのも一興。ぼくもまたどこかで挑戦してみたいと考えています。
今後も全国で相席ラウンジを回ってみるつもりです。ご一緒していただける方は、TwitterからDM頂けると嬉しいです。