「Tinder Platinum」に課金してみた

Tinder

 日本に最初に登場した頃は、ユーザーが少ないながらも、冷やかしや業者が少なくて、まぁまぁ使えた「Tinder」。最近は多くの人が目にする場で取り上げられる機会が多いこともあり、ユーザー急増。となると、そこで悪いことをしようとする業者もどんどん参入してくるわけでありまして、気軽に使おうにも、1発いくらの怪しい外国人としかマッチしないという状況に陥っています。

 これまで、「Tinder」は課金せず使うべしと主張してきましたが、こうなると、そこにかける時間と手間だけ無駄。だったら、課金するとどう変わるのか。それも無駄金になるのか。身を以て試してきましたので、ご報告します。

 

「Tinder」に関する過去の記事はこちら

 

有料プランについて

 2021年5月現在、「Tinder」には、使える機能に応じて複数の課金体系があります。

 この表の一番左、「tinder」とだけ書かれているのが無料のもの。とりあえず登録すると、異性(同性でもいいんですが)とマッチして、うまくいけば会える可能性がある。あと、1日1回「Super Like」を使える(使った24時間後に回復)、という機能です。

 その右側3つが有料なんですが、違いがよくわかりませんね。比較してみます。

 具体的な料金はiOSかAndroidか、もしくはWEB版での支払いのいずれを選択するかで若干変わります。また、最短1か月が高く、6か月または12か月のサブスクリプション(いずれも最初に一括支払い)を選択すると、1か月あたりは割安になります。日本のマッチングアプリと違って、3か月プランはありません。

 ざっくり言ってしまうと、最も安い「Tinder Plus」は月当たり2,000円、真ん中の「Tinder Gold」は3,000円、最も高い「Tinder Platinum」は4,000円。そんなもんだと思っておいてください。今回、ぼくが挑戦したのは「Tinder Platinum」の6か月プラン。これだと1.6万円ほどになりまして、3割少々の値引きです。学生さんなんかだと、これをまとめて払うのはちょっと厳しいかな、という印象かもしれませんが、社会人なら許容範囲内でしょう。最近は外でお酒を飲むのも憚られますし、こういうところで課金するには、ちょうどいいタイミングかもしれません。

 で、値段の違う各プラン、見ていきましょう。

 

Tinder Plusの機能

 毎月2,000円程度を払って変わる一番のポイントは、右スワイプを無制限にできるようになること。無料だと大体、12時間ごとに100人くらいしか「Like」できませんから、大きな違い。とにかく数を打てば当たるだろう、という考えなら、課金して損しません。

 もうひとつ、自分の現在位置を変えることができます。これは「パスポート」と呼ばれる機能で、通常は今いる場所を起点にして一定の範囲内にいる人が検索対象になりますが、課金すれば、東京だろうが大阪だろうが、バンコクでもニューヨークでも、基準となる地点を変えることができます。それでどれほどの人とマッチできるのか、マッチしたところで会うまで辿り着くのかはわかりませんが、もうすぐ旅行する先で探して会う約束を取り付けられればおもしろいですね。

 その他、「Super Like」が1日5回に増える。月に1回、「ブースト」と言って自分を優先的に表示してもらえる。広告が表示されなくなる、という特典もあります。

 手頃に始めたい方向けのプランになっています。

 

Tinder Goldの機能

 以前は「Tinder Platinum」が導入されておらず、これが最上位でした。

 1,000円の追加で、誰が自分を「Like」したかを確認できるようになります。これ、便利なようでいて、そもそもあまり「Like」をもらえない人には、あまり意味のない機能ではないかという印象を持っています。とにかく女性から「Like」が次々送られてくるような人ならともかく、よっぽど自信ある人でなければ、そこまで重視しなくていいのではないかと思います。

 それと、「Top Picks」と言って、「Tinder」が選ぶおすすめユーザーが表示される機能も追加されますが、「Top Picks」だからマッチしやすいということもなさそう。正直、Goldにするくらいなら、Plusでいいのではないかというのが、ぼくの意見です。

 もちろん、「Tinder Plus」で使える機能は全て、「Tinder Gold」でも有効ですので、ご安心を。

 

Tinder Platinumの機能

「マッチする前にメッセージできる」と書かれています。これ、ぼくも使い方よくわかっていないくて、「Super Like」を送ろうとするとメッセージ追加画面が出てくるので、他のアプリの「メッセージつきいいね」と同等の機能なんだと思われます。が、これ要りますかね。女性側は大変な数の「Like」を受け取っている中で、メッセージがついていたところで、いちいち読まないような気がします。また、写真などを見て直感的に利用する前提の「Tinder」で、メッセージというもの自体がさほど重視されない予感もあり、まぁ、使いたければ使えば、というところ。

 で、「Tinder Platinum」の一番の目玉は、「Likeした相手に優先的に表示される」というところだと思うんですよね。これだけユーザーが増えていれば、そもそも女性側に自分のプロフィールが出てきて、スワイプ(右にしろ左にしろ)してもらうまでが大変。そもそも勝負する以前に、土俵に上がれていない状態なわけです。そんなときに自分を優先的に表示するのが「ブースト」なんですが、これ別料金で、30分×3回分で1,000円くらいします。Platinumでは、あくまでも自分が「Like」した結果として、相手に優先的に表示されるということであって、検索範囲内の全ての人を対象とする「ブースト」とは意味合いが異なりますが、マッチ率はかなり上がります。業者も含めですが、誰でも毎日10人くらいは軽くマッチするでしょう(ぼくの体感による)。たとえば「Tinder Plus」に課金しながら、別に「ブースト」を購入するより、「Like」し続ければ常に優先表示される「Tinder Platinum」の方がお得であることが推察されます。差額が2,000円くらいですから、Plusの倍するということではあるんですが、それでも、一般的な日本のマッチングアプリに月額課金するのとさほど変わらない程度です。

 

課金する意味はあるか?

 ぼく個人としては、「Tinder」は今や、課金しないとろくに使えないアプリになったと感じています。例外は、インドネシアあたりの、異常にSNSの敷居が低く、日本人が好意的に迎えられる場所で使うか、通りすがりの女性が思わず右にスワイプしてしまいたくなるような、魅力的な男性である場合。どっちも現実的ではありません。

 ただ、課金してもうまくいかんだろうという条件もありまして、一番大きいのは、そもそものユーザーが少ない地方に住んでいて、旅行も出張もめったにないこと。検索候補となる人が少ないですから、お金をかけたわりには、、、ということになりかねません。日本国内で言うと、大都市圏は許容範囲内として、仙台も広島も那覇もちょっと厳しいかな、と考えています。もちろん、パスポート機能を使って、ほかの場所でマッチを量産して遊びに行く、というような使い方がある方なら、地元のユーザーが少なくてもありでしょうけど。

 

 これまでの考え方からは変わりましたが、無料で使うのなら、うまくマッチできたらラッキー。本気で取り組むなら、課金して使い方を工夫。そして、一番のおすすめは「Tinder Platinum」だ、ということでまとめておきます。

 

 なお、マッチがどんどん増えたところで、けっこうな割合が中国人の詐欺アカウントっぽい女性(向こうもパスポート機能で遠くから探しているので、遠過ぎて会える気がしない)と、LINEやTwitter、Instagramに誘導しようとする業者であるため、あまりイライラせず、金を掘り当てるくらいの構えで使う心掛けも大事です。

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